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今年の渋谷イルミネーションは「規模縮小」「バーチャル」

気温、湿度の低下に伴い、新型コロナ感染が広がっている。例年であれば、この時期は大型商業施設で著名人を招いての点灯式など、華やかなクリスマスイベントが行われるが、今年はそうもいかない。セレモニー的な点灯式は省略され、「密」になりやすいイルミナーションやクリスマスツリーなどのフォトスポットも規模を縮小する傾向が目立っている。

コロナ禍における今冬の「渋谷のクリスマスイルミネーション」を具体的に見てみよう。

|駅周辺のイルミネーション 今年は道玄坂・宮益坂は点灯せず

▲渋谷駅前ハチ公前広場のイルミネーション

12月から渋谷駅ハチ公前広場周辺でイルミネーションが点灯を始まった。昨年は宮益坂から道玄坂まで大山街道全体をイルミで装飾したが、今年は新型コロナ感染拡大という状況を踏まえて、ハチ公前広場周辺のみに規模を縮小。約4万1000球のシャンパンゴールドのLEDが、忠犬ハチ公像の頭上を中心に輝く。派手さはないが、とても厳かで上品なライトアップとなっている。点灯は16時〜23時。2021年1月31日まで。

|公園通りの「青の洞窟」は中止 今年は緑色LEDに

▲2019年の公園通りのイルミネーション。コロナ禍の今年は「青の洞窟」は中止なった。

ここ数年、公園通りでは「渋谷モディ」から「渋谷区役所」付近、さらに道路を越えた「代々木公園」入口から続くケヤキ並木まで、青色LED一色と化す。そう、皆さんご存知の「青の洞窟 SHIBUYA」だ。毎年200万人が訪れるという人気のイルミだが、今年は残念ながら「密」を回避して中止に。
▲今年の公園通りは「緑色LED」で装飾。

その代わりに、今年の公園通りは光輝く「緑色LED 」で装飾されている。「青」のような幻想的な雰囲気はないが、もみの木を連想させる「緑」はこの季節にぴったり。点灯は16時30分〜22時。2021年1月7日(木)まで。

|桜丘エリアは光り輝く「桜」が満開に!?

▲ピンクLEDで装飾されたさくら坂の桜の木。

渋谷の桜の名所として知らせる桜丘エリア。桜を彷彿させるピンク色のLEDで、桜の木を彩る「さくら坂イルミナーション」が始まっている。
▲工事現場の囲いもピンクでライトアップ。

現在、桜丘エリアは大規模再開発の工事の真っ最中であるが、工事現場を囲む無機質なフェンスにもピンク色のLEDが点灯し、温かみのある光が周囲をほのかに照らす。その光景を見て、なんとなく気持ちがホッコリさせられる人も多いのではないだろうか。点灯は17時〜23時。2021年1月31日(日)まで。

|コロナの終息を「ランタンアーチ」で願う

▲渋谷ストリームの大階段のランタンアート。

渋谷ストリームの大階段には「世界のランタンアーチ&光のメッセージ」を設置。コロナ禍で海外旅行などが難しくなった中、「人と人とのつながりをより大切にしよう!」という想いを込めて「ランタンアート」で装飾を行っている。非接触体験型イルミネーション「光のメッセージ」を謳う同イルミは、階段上にあるQRコードを自分のスマホで読み取ると、自分の気持ちや想いに合わせて色を選択し、全6色あるランタンア―トの色の変化を楽しむことが出来るという趣向。
▲渋谷川の「つららライト」。

さらに渋谷ストリーム沿いを流れる渋谷川でも「渋谷リバーストリートイルミネーション2020」が始まっている。稲荷橋から並木橋まで約400メートル、藤棚のように連なるシャンパンゴールド色の「つららライト」が続き、ロマンティックな夜景が楽しめる。ハチ公前広場側に比べて混雑も少ないため、「密」を避けたイルミ散策におすすめ。ランタンアーチの点灯時間は16時30分〜23時、12月25日(金)まで。渋谷リバーストリートイルミネーションの点灯時間は16時30分〜23時、2021年2月6日(土)まで。

|イルミと詩で彩る「ログロード代官山」の散策路

▲ログロード代官山は「詩」と「イルミ」のコラボ。

開業5年を迎える「ログロード代官山」の散策路では、クリスマスイルミネーション「LOGROAD CHRISTMAS LETTER」を開催している。クリスマスシーズンのイルミは、どちらかといえば、横文字、欧風の香りがする文化だ。ところが同所で今年始まったイルミは、一風変わっている。
▲散策路の足元にも詩が浮かび上がる。詩を読みながら歩くのも楽しい。

今、注目を浴びる若手詩人・文月悠光(ふづきゆみ)さんによる「書き下ろしの詩」を全長220メ―トルの散策路に展示し、イルミネーションと共に彩るというもの。大切な人に会えない日々や、一人で過ごすことも多かった今年、少しでも皆さんの心が温まるきっかけを作りたいという想いから、日本人に響きやすい「ことば」「詩」の世界に浸るクリスマスを提案する。実施期間は12月25日(金)まで。

|「バーチャル渋谷」で過ごすクリスマス

渋谷区が公認するプラットフォーム「バーチャル渋谷」内で12月20日〜25日まで、「#StayTogether」をキーワードにしたバーチャルイベント「バーチャル渋谷 au 5G X’mas」が開催される。「三密」を避けた「おうちクリスマス」に向けて、バーチャル渋谷で会期中に豪華プレゼントがもらえる参加型のミニゲームやコラボイベントなどを実施。バーチャル空間の各所で幻想的なイルミネーションが点灯され、スクランブル交差点には巨大なツリーも登場するなど、今までにないクリスマス体験を提供していくという。

コロナ禍ならではのユニークな企画も多く、例年とはひと味違う渋谷のクリスマスが楽しめそうだ。

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