「渋谷」をモデルに描かれた映画「えんとつ町のプペル」公開へ 聖地巡礼ツアーなど関連企画も
キングコング西野亮廣さんが製作総指揮・脚本・原作を手掛けた映画「えんとつ町のプペル」が12月25日より、渋谷HUMAXシネマズほか全国で公開される。
西野さんがプロデュースした絵本「えんとつ町のプペル」は、クラウドファンディングで資金を募り、人物や風景、着色など総勢33人のクリエイターによる分業体制で4年かけて制作。5000部を超えればヒットと言われる絵本業界の中で、2016年の出版から現在までに55万部を数える異例のヒットを記録する。物語の舞台は、大きなえんとつ、黒い煙で覆われた「えんとつ町」。そこで暮らす人びとは、煙の向こうに星があるなんて誰も想像していない。そんな町の中で唯一“星”を信じているのが、父を亡くした少年ルビッチ。えんとつ掃除屋として家計を助けているルビッチは、ハロウィンの夜、ゴミから生まれたゴミ人間・プぺルと出会う。のけものの2人は、父が言っていた星を見つける旅へ出る……、という冒険ファンタジーである。
絵本はインターネット上で無料公開されているため、きっと多くの人が既にスト−リーを知っているのではないだろうか。ただし今回、映画化するにあたり、制作総指揮・脚本を手掛けた西野さんは、絵本では描かなかった物語にも触れ、絵本とはまた異なる新たな作品として仕上げたという。アニメーション制作は、「鉄コン筋クリート」(06)、「海獣の子供」(19)などを知られるSTUDIO4℃が担当し、魅力的なキャラクターや繊細なまち並みを立体的に映像化。さらに声優キャストとして窪田正孝さん、芦田愛菜さんらが参加するほか、オープニング主題歌をHYDEが手掛けるなど、豪華なスタッフ、キャスト、アーティストも見どころである。
もう一つ、同作品を見るときにチェックしてほしいのは、物語の舞台「えんとつ町」のモデルが「渋谷」であるという点だ。「ハロウィン」「ゴミ」というキーワードはもちろんであるが、「えんとつ」を中心に描かれている町の風景の断片の中に、渋谷の街並みや、かつての渋谷の古き良き記憶が随所に散りばめられている。
例えば、えんとつ町のシンボルである「大きなえんとつ」は、渋谷から恵比寿方面に向かう線路沿いにそびえ立つ「渋谷清掃工場」の高さ149メートルの白い煙突がモチーフ。ルビッチとプペルは、あの煙突の真上から町を眺めていた。
そのほか、スペイン坂や宇田川町の階段付近と重なる風景や、かつて渋谷のまちを走っていた「玉電」を彷彿させる路面電車、駅上空を往来していた空中カーブルカ―「ひばり号」など、新旧の渋谷の風景が混在する。そうした「カオス」「ミックス」感も“渋谷らしさ”を漂わせる一因と言えそうだ。
来月に劇場公開を控え、物語の舞台とされる「渋谷」では11月28日から12月31日まで、映画とタイアップした様々な関連企画を実施。渋谷フクラス(東急プラザ併設)1F観光支援施設「shibuya-san」では会期中、映画「えんとつ町のプペル」展を開催し、施設内を西野亮廣監修で特別装飾する。
さらに聖地巡礼ツアーとして12月1日〜30日まで、「えんとつ町のプペル 渋谷フリーツアー」(17〜18時、定員20名事前予約制)を毎日開催。ガイドが添乗し、映画に出てくるスポットを巡りながら作品世界に浸るというもの。参加費は無料(チップ制)。そのほか、エンディング主題歌をテーマにしたshibuya-sanでのミニライブ(11/29、12/6、14 21時〜)や、渋谷掃除イベント(11/29、12/6、12、19 10時半/14時の1日2回開催)など、公開に向けて企画が続々とスタートする。
絵本「えんとつ町のプぺル」無料公開中
https://poupelle.com/book.php
映画「えんとつ町のプぺル」
○公開:2020年12月25日より
○劇場:渋谷HUMAXシネマズほか全国劇場で公開
○配給:東宝、吉本興業
○監督:廣田裕介
○制作総指揮・原作・脚本:西野亮廣
○出演:窪田正孝、芦田愛菜、立川志の輔、小池栄子ら
○官方:http://poupelle.com/
<相關活動>
映画「えんとつ町のプペル」展
○期間:
shibuya-san 11月28日〜12月31日10:00-20:00
東急プラザ渋谷12月4日〜 12月31日11:00-21:00
○会場:shibuya-san / 東急プラザ渋谷 2F、3F、6F、7F
○門票:免費
えんとつ町のプペル 渋谷フリーツアー
○会期:12月1日(火)〜12月30日(水)17:00〜毎日開催
○料金:無料(チップ制)
○定員:20名(事前予約制)
○申込:poupelletours.com