渋谷駅ハチ公前広場に「近未来の観光案内所」が誕生!
新しい観光案内所「SHIBU HACHI BOX」が10月1日、渋谷駅ハチ公前広場の青ガエル跡地にオープンした。
本来は今夏の2020東京オリパラ開催に向け、訪日旅行客の増加を見込んで開設を予定していたが、想定外の新型コロナの感染拡大で秋まで時期がずれ込む形となった。オープニングセレモニーで長谷部渋谷区長は「コロナで難しい状況ではあります。この先、渋谷の観光もきっと今まで通りではなく、何かしら変化をしていくように思います。新しい観光案内所のオープンが、渋谷に関わる皆様にとって、前に進む機会になれば」と力を込める。偶然にも同日からGo Toトラベルも東京発着が追加対象となり、まずは外国人よりも国内旅行者を中心に利用者が増えそうだ。
「SHIBU HACHI BOX(シブハチボックス)」という名称は、「渋谷」の地名と、海外でも知名度の高い忠犬ハチ公の「HACHI」という言葉を組み合わせたもの。前面ガラス張りで開放的な雰囲気が漂い、渋谷に不案内な旅行者でも気軽に入りやすい。
同施設が担う3つの機能を具体的に見ていこう。まず1つ目の機能は、当然のことながら「観光案内」だ。
入口すぐの中央カウンタースペースにはスタッフが一人常駐し、日本語はもちろん、外国人観光客向けに英語でも観光案内を行う。渋谷区観光協会の公式・公認お土産物の一部販売のほか、渋谷のツアーもここから申し込みができるという
さらに、そのカウンター横の壁面には、「AvaTalk」というパネルタッチ式のデジタルサイネージが設置されている。画面内にいるアバターに観光客が質問を投げかけると、リアルタイムで回答を行う「近未来型のコミュニケーションツール」だ。一度、体験してみると分かるが、アバターとの会話があまりにスムーズできっと驚くことだろう。それもそのはず、アバターはAIではなく、遠隔地から実際の人間がやり取りを行っている。つまり、同観光案内所では、カウンター内の対面スタッフと、アバタースタッフが一緒に旅行者のニーズに合わせて観光案内してくれるという。なんとも渋谷らしい最先端の観光案内所なのだ。渋谷観光に迷ったら、まずはここで相談してみるのがいいだろう。
中央カウンターから右手に数歩進んだ先には、tktsの赤いボックスがある。tktsといえば、ニューヨークやロンドンなどでお馴染みのミュージカルや演劇の当日・翌日券を販売しているディスカウントストア。この施設内でも当日・翌日に公演する東京都内の演劇チケットや美術館チケットなどが、その場で買える。今夜の予定がまだ決まっていないなら、スタッフに相談しながら決めるのもいい。
その奥には、2つ目の機能となる東急と東急不動産が運営する「まちの情報発信スペース」がある。137.5インチ(W3040×H1710)の大型サイネージディスプレイと、小型ディスプレイの2つが設置され、渋谷駅周辺の再開発情報などの映像コンテンツを通じ情報発信を行っていく。
また、メインとなる大型サイネージディスプレイでは、「アップデートする渋谷」をテーマとするデジタルアート作品も放送している。
同施設の外部に設置されたカメラと連動し、ハチ公前広場を歩く人びとの動きを数分おきに記録したデータをビジュアライズ化して、アート作品の中に反映しているという。リアルタイムの渋谷の鼓動を作品から感じ取ることが出来るだろう。
一方で、中央カウンターから左手奥に入ってところには、3つ目の機能となるNTTドコモが運営する体験型のPR スペースがある。現在は、NTTドコモが開発したMRヘッドセット「Magic Leap 1」と、遠隔会議ソリューション「Spatial」を活用して、近未来の観光案内がその場で体験できる。
ヘッドセットを装着すると、自分の目の前に案内スタッフのアバターがすっと現れ、その場に渋谷の観光スポットを映像で投影しながら紹介してくれるという趣向だ。現在は施設内のみでの体験に限られているが、将来的には5GやXR技術を活用して、アバターと会話したり相談したりしながら、渋谷の街歩きを楽しむことができるそうだ。そんな時代が、すぐそこまでやって来ている。
「観光案内」「まち情報」「テクノロジー」の3つを軸とし、新しいカタチで渋谷の情報を発信していく拠点として注目を集めそうだ。観光客ではなくても一度、足を運んでみて近未来の観光案内所を体験してみてはいかがだろうか。
編輯部 - Fujiitakashi
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