週末の「金王桜まつり」を控え、渋谷の名木「金王桜」が見ごろに
金王八幡宮の境内にある「金王桜」が見ごろ(満開)を迎えている。
渋谷の土地を守る「氏神様」である金王八幡宮は、平安時代末期ごろから、現在の渋谷・青山・代官山地域を治めた武家・澁谷一族の「居城渋谷城址」の一部で、1092年に鎮座以来、927年の長い歴史を持っている。社務所横にある八重と一重の桜が同時に咲く「金王桜」と呼ばれる一本桜は、1982年に渋谷区の天然記念物に指定。鎌倉開幕ののち、澁谷金王丸常光は源頼朝に義経追討を命じられ、1185年に義経の館に討ち入して最期を遂げる。頼朝は金王丸の忠誠に感謝し「その名を後世まで残すべし」と厳命し、1189年に鎌倉から金王八幡宮に桜樹を植え「金王桜」と名付けた。「江戸三大桜」の一つに数えられ、代々実生より育て植え継がれて今日に至っているという。
ソメイヨシノよりも一足早く満開を迎えている金王桜。今週末の3月30日(土)・31日(日)には、春を告げる恒例行事である「金王桜まつり」が開催される。例年、満開時期と桜まつりのタイミングが合わないことも多いが、今年はベストタイミングといえそうだ。
おまつりでは、「花見の宴」を楽しめる屋台(焼きとり、焼きそば、豚汁、綿菓子など)が出店するほか、オペラや箏演奏大道芸、カラオケなどの催し。さらに初日30日(11時半〜14時)には「金王丸尊像」の年に一度のご開帳も行われる。
週末にはソメイヨシノも見ごろの見通し。金王八幡宮、桜丘町・さくら坂、松濤公園、代々木公園など、渋谷周辺の桜スポットをお散歩してみてはいかがでしょうか。
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