渋谷で借りて渋谷で返せる! 「ベビーカーシェア」サービスが子連れお出かけを変える!?
人気のお店や話題のスポットが多く利便性も良い渋谷。”気軽に楽しめる街”という印象を持っている人も多いでしょう。
一方SNSでは「ベビーカーで渋谷に行くのは気が引ける。電車での移動も、街中の移動も大変」という声も多く、子育て世代にとって“気軽に楽しめる街”とは言い難いようです。
そんな状況に風穴を開けようと、ベビーカーのシェアリングサービス「Share Buggy(シェアバギー)」が今、渋谷で生まれようとしています。
「Share Buggy」はシェアサイクリングのベビーカー版と言えるサービスで、利用者は街中に複数設置されている好きなポートからベビーカーを借り、好きなポートに返却する事が出来ます。
このサービスを渋谷で立ち上げようと、現在Babydoor株式会社(東京都豊島区)が実証実験を行っています。実験は2019年3月10日から20日までの11日間。1回1,000円(税抜き)で12時間まで利用できるベビーカーを京王井の頭線渋谷駅の中央口改札前に2台設置し、利用者からのレビューを集めています。
空き状況の確認や決済、貸し出し、返却といった手続きはすべて専用アプリ内でやり取り出来ます。
用意されているベビーカーは「Combi施設用ベビーカー SC51」。生後1ヶ月から利用できるタイプです。
この実験を行っているBabydoor株式会社はベビー用品のレンタルや販売などを提供している会社です。なぜ渋谷で「Share Buggy」を立ち上げようと思ったのか。今後の展望も含め、代表取締役社長の中川阿美さんにお話をうかがいました。
_まずはこのサービスを提供しようと思ったきっかけを教えてください。
弊社が提供するベビー用品のレンタルサービスをご利用いただいたお客様から「もっと簡単にベビーカーを借りたい、返したい」という声を頂くようになったのがきっかけです。レンタル品は郵送でやり取りをするのでお客様に手間を取らせてしまいます。そこで、シェアサイクリングの仕組みを取り入れたサービスならお客様のニーズにお応えできるのではないかと考えました
_なぜ渋谷から立ち上げようと思われたのですか。
渋谷区でベビーカーシェアに対する興味が高まっていたというのが大きいです。弊社では1年ほど前から「Share Buggy」の企画開発を行っており、色々なところで「やりたい」と話していたことが今に繋がっていると感じています。
_実証実験から見えてきた課題はありますか。
ポートの設置場所や台数、価格面についてご意見を頂いていますので、それらを参考に利用者のニーズに合ったサービスを提供できるよう検討しています。 またベビーカーの清掃についての質問が多かったことを受け、アナウンスにもっと力を入れる必要があると気が付きました。一度利用されたベビーカーは清掃が終わるまで使用出来ない仕組みになっていますが、この点をきちんとお伝えする体制を整えたいと思っています。
_「Share Buggy」の本格スタートはいつ頃ですか。
2019年5月のスタートを目指して準備を進めていますが、今回の実証実験で得られたものをしっかりとサービスに反映させたいので、状況が整い次第のご案内となる予定です。
お客様の声から発案された「Share Buggy」。利用者からは「アプリが使いやすい」という声も届いているそうで、サービスも仕組みも子育て世代のニーズにマッチしているようです。 中川さんは「例えば階段の下でベビーカーを返却して、上った所でまた借りられるようになれば、子育て世代がもっと自由に渋谷を楽しめるのではないか」と話します。「Share Buggy」の広がりが、”気軽に楽しむ子連れお出かけ”への架け橋となりそうです。
福田晶子(代官山ひまわり)
代官山を拠点に活動するNPO法人「代官山ひまわり」。所属するママさんライターが渋谷情報をお届けします。