■ Heading- Idyllic scene is changed completely, to the area echoing the military boots
• The Tokyo Olympics as a starting point transformed into a park of rest
· Katahiji call the "eco" without informal "Earth Day Tokyo"
- Young artists gather street performance of Mecca
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代々木公園は、政治や経済の起点としてばかりではなく、ファッション・音楽・アートなど、新しいカルチャーの発信地としても機能している。中でもエコカルチャーとして最近注目を浴びているアースデイや、ホコ天として一斉を風靡したストリートパフォーマンスの現在を探る作業から、このエリアでムーブメントが生まれる要因を探った。
毎年春、代々木公園で開催される日本最大級の市民フェスティバルが「アースデイ東京」だ。アースデイは、1970年、アメリカのG・ネルソン上院議員が4月22日を“地球の日”と宣言し、環境問題への関心を呼びかけるイベントを行ったのがはじまり。現在では175か国、約5億人が参加する世界規模のフェスティバルに発展した。日本でも1990年より4月22日前後に各地で関連イベントが行われ、アースデイ東京は2001年から代々木公園をメイン会場として開催されている。2008年は4月19日(土)、20日(日)に開催予定だ。アースデイ東京2008実行委員会事務局長の中島悠さんは、「昨年は12万人が訪れるフェスティバルに成長しました。代々木公園は若者を中心に幅広い世代が行き交いますから、たくさんの人に関心を持ってもらえる場所。また、緑が豊かなので環境問題を訴えるのにも最適ですね」と話す。そもそも、中島さんがアースデイに関わるようになったきっかけは? 「中学生の頃から文化祭の実行委員長を務めるなど、お祭り事が大好きで・・・。大学時代からボランティアでアースデイに関わり、一旦は就職したものの、辞めて事務局に入りました。一昨年に事務局長になりましたが、『やるからには皆にとことん楽しんで欲しい』という気持ちは学生の頃から変わりませんね(笑)」
皆がオープンな気持ちになれる
規模が拡大するに伴い、参加者の姿に変化が表れているそう。「当初は環境問題に関して関心の高い人が目立ちましたが、今では『面白そう』という感覚で来場する“普通”の人が随分と増えました。そうやって参加者の裾野が広がるのは事務局としても嬉しいことですね」。アースデイ東京は、音楽やフード、マーケット、ワークショップといった多彩な企画を通し、あくまでも楽しみながら、エコついて考え、行動するというフェスティバルだ。たとえば、GANGA ZUMBA(「THE BOOM」の宮沢和史さんがボーカルを務めるバンド)や白井貴子さんらが出演する「アースデイ・コンサート」では、楽器や音響の電力に使用済みのてんぷら油をリサイクルしたバイオディーゼル燃料を使用。「地産地消」などをコンセプトに多くのレストランが集合する「アースデイ・キッチン」ではリユース食器を貸し出すなどし、環境問題への関心を訴えている。まずは肩肘張らずに楽しみ、オープンな気持ちでエコについて考える。そんな趣旨のアースデイ東京には、緩やかで開放的な雰囲気のあふれる代々木公園は、まさにぴったりの空間といえそうだ。
中島悠さん:1980年生まれ。東京都出身。中学・高校時代から文化祭の実行委員長を務める、自称「お祭り好き」。高校時代、文化祭でのエコ活動を企画し、国際青年環境NGOアシードジャパンにアドバイスを求めたのが縁で、大学時代からアースデイ東京に実行委員として参加。大卒後、イベント運営会社を経て、アースデイ東京実行委員会事務局に入る。2006年、事務局長に就任。 |
代々木公園は、ストリートパフォーマンスのメッカという顔を併せ持つ。かつて歩行者天国が実施されていた頃には、奇抜なファッションでダンスを踊った「竹の子族」にはじまり、ローラー族やロカビリー族など、さまざまなムーブメントの拠点となった。なかには、哀川翔さんや柳葉敏郎さんを輩出した一世風靡セピア、またアマチュアバンドが集った「ホコ天」で絶大な人気を誇ったJUN SKY WALKER(S)など、“代々木公園発”の有名人も少なくない。そのように、このエリアには、自己表現を求める若者が集まり、ストリートカルチャーの聖地として持てはやされた反面、大音量の演奏やゴミ問題などにより周辺住民とのトラブルは、年々増えていった。そして、ついに1998(平成10)年、歩行者天国は中止に追い込まれてしまう。
パフォーマンスが多様化
しかし、代々木公園のストリートカルチャーの灯は消えたわけではない。NHK放送センターと代々木第二体育館に挟まれた並木通りには、毎週末、多彩なストリートパフォーマーが集まっている。弾き語りやバンド、ダンス、漫才、演劇、詩の販売など、ジャンルはさまざまだ。斉藤一成さんがアコースティックギター、marryさんがボーカルを担当する「Southlover」は、隔週土曜日、代々木公園でストリートライブを行っている。斉藤さんは、「2年前の夏、結成して初めて演奏したのがこの場所でした。ここで僕らを知ってライブハウスに来てくれるようになった方もたくさんいます。いわば、代々木公園はSouthloverの原点ですね」と、話す。さらに夢は「ビッグになった後、この場所に戻ってきてゲリラライブをやること(笑)」と大きい。
訪れた人と話し、その人に合う「言葉」を色紙に書いて無料で進呈するパフォーマンスを行っているのがtomoさんだ。「他の場所でも同じパフォーマンスをしていますが、代々木公園はアーティストがたくさん集まっていて刺激されますね。外国人の方がたくさん寄ってくださるのも特徴でしょうか」と、tomoさんは代々木公園の魅力について話す。かつては一つのブームを共有する若者が集まる傾向が強かったが、価値観が多様化しているといわれる今、代々木公園でのストリートパフォーマンスの内容も細分化されているように見える。その意味では、代々木公園のパフォーマンスは、若者の心理を映し出す鏡といえるかもしれない。
代々木公園を、もっと楽しむ 代々木公園へ訪れたのは、ちょうど桜が満開を迎えた3月末。平日の代々木公園は、天気はいいけれど人はまばらで、部活でランニングをする学生や、1人で散歩するご年配の方々など、休日にはちょっと体験できない静けさに覆われていた。そんな中、東京ドーム11個分だという広い敷地を歩いていると、これまでは目に入ってこなかった、様々な楽しみ方があることに気がついた。
犬と駆け回る 参宮橋門の近くの、サイクリング広場の向かいに、柵の内側で犬のリードを放して走らせることができる「代々木公園ドッグラン」がある。このドッグランは、07年の4月にオープンしたばかりで、運営は代々木公園サポーターズクラブと呼ばれるボランティア団体のスタッフが、交代で行っている。ワンワンフェスティバル実行委員会事務局にドッグランができた契機について話を聞いてみると、「代々木公園ドッグランは、駒沢公園や小金井公園を参考に、愛犬家の仲間たちの要請のもとに実現したスペースです。リードをつけないで散歩したいという近隣の方々の声が始まりです」との返事が返って来た。今年の4月27日には、ドッグラン誕生1周年を記念して、「代々木公園ドッグラン・ワンワンフェスティバル」が行われる。
後世に思いを残して・・・ 代々木公園では、個人や企業から寄付されたベンチを利用することもできる。「思い出ベンチ」と呼ばれるこのベンチは、寄付した人たちがオリジナルのメッセージをプレートに刻んで掲載できることが特徴。原宿門から噴水池へと向かう途中と、噴水池の外周にそって、計23台(2008年4月現在)のベンチが設置されている。本年度のベンチの寄付に関する受付は6月から(詳細は東京都建設局東部公園緑地事務所事業推進課までお尋ね下さい)。
プレートに刻まれたメッセージの一部をご紹介しよう。
・「この公園は信州の私達にとっても思い出の場所 」
・「美沙2003年2月生まれ、由也2006年10月生まれ
みんなに愛される人になってください。父・母より」
・「欅、樟、桜…大樹の下を歩く。四季の変化を楽しむ。
私たちの大切な時間、大切な場。 みどり大好き ○○」など。
都会の真ん中に大きく広がる「代々木公園」は、小さな子供の成長を見守り、動物達にひと時の開放感をもたらし、また人生の様々なステージにおいて私たちに喜びや楽しみを教えてくれる、懐の大きな場所。一時間かけてゆっくりと代々木公園を散策しながら、改めてそんなことを思い知った。
"Yoyogi Park" around Culture facility