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Shibuya of future talks about the KEY PERSON key person

Long interview of [key personnel] to be active mainly in the Shibuya. Place a "Shibuya of appeal" through their words.

Interview icon

Ryosuke Higashiura / Kook Ewo / Noriaki Takahide
(Special roundtable discussion)

Shibuya becomes a “meet-up sacred place” where creators from all over the world gather

profile

Ryosuke Higashiura (Representative Director, Shibuya Station Area Management, General Incorporated Association, Executive Officer, General Manager, Shibuya Development Division, Tokyu Corporation)
Kook Ewo (founder of Motion Plus Design)
Noriaki Takahide (SHIBUYA SCRAMBLE SQUARE(President)
司会/西 樹(シブヤ経済新聞編集長) 

「ヨーロッパの小国」から学ぶべきクリエイティビティ

West:今秋に渋谷スクランブルスクエア第I期(東棟)、渋谷フクラスなどがオープンし、これまで以上にIT大手企業が駅周辺に集積します。シブヤ・ビットバレーの復活とも言われていますが、大丸有など既存のオフィス街と異なる、渋谷らしい新しいオフィスの在り方や、ポテンシャルをどのように捉えていますか?

渋谷スクランブル交差点(画像提供=渋谷スクランブルスクエア)

Higashiura:今、世界の都市間競争はどんどん激しくなっています。今までは「普通の企業」と「IT企業」とに分けられていましたが、これからの時代は、全ての産業にITが関わってきます。「渋谷=IT企業」と突出して語られる頻度が、だんだんと無くなってくると思う。ただ、世界が羨むような頭脳や若い才能が集まるまち、そういう立ち位置は他のまちにはなかなかないんじゃないでしょうか。渋谷に拠点を構えるIT企業も「渋谷が一番人材採用しやすい」と言っています。まちづくりデベロッパーである我々は、そういう流れを止めずにまちを誘導していきたいと思っています。

West:プログラマーなど技術者の人材不足が現在叫ばれていますが、Motion Plus Designなど世界的なコンペティションを行うことで、渋谷のIT企業へ優秀な人材を呼び寄せる契機になりそうですね。

Higashiura:今はネット社会なので、どこにいても学ぶことはできますが、我々のビジネスもしかり、フェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションが意外に大事です。人間同士が触発し合って、新しい気付きを得るとか、新しい才能を開花させるということもあると思うんですね。こういうイベントが渋谷で開かれることで、自分の才能を開花させたい、ビジネスチャンスを得たい、もっと大きくなりたいとか、そういうことを思ってもらえる聖地として渋谷のレピュテーションを高めていければと思っています。

West:渋谷区の長谷部区長は『ロンドン、パリ、ニューヨーク、渋谷区』というスローガンを掲げていますが、世界の大都市と比べて渋谷のまちの現状をどう捉えていますか?

一般社団法人渋谷駅前エリアマネジメント代表理事 兼 東京急行電鉄株式会社 執行役員渋谷開発事業部長・東浦亮典さん

Higashiura:今年7月頭にプライベートでロンドンに行ったのですが、森記念財団都市戦略研究所による「世界の都市総合力ランキング」によれば、 1位はロンドン、2位はニューヨーク、次いで3位が東京でしたが、蓄積してきた伝統とか歴史が全く違うのかなと思います。もちろん東京も渋谷も相当頑張っているし、尖っている部分もありますが、総合力という点では、ロンドンにはまだまだ適わないなと感じながら、日本に戻ってきました。「ロンドンの真似をしなきゃいけない」と言っているわけではなく、今、渋谷が持つ魅力を、これからどんどん磨いていく必要があるだろうと思っています。

West:渋谷が目指すべき都市像やベンチマークしている都市はありますか?

Higashiura:東京、渋谷の目指すべき方向性として、ここ数年、個人的にウオッチしているのは、ヨーロッパの小国です。小さい国で資源もないながらも、クリエイティビティで世界に存在感を発揮している国がいくつかあります。例えば、コペンハーゲンやアムステルダムはすごく魅力的なまちだと思うし、あとエストニアも「小さなIT先進国」として頑張っています。渋谷もヨーロッパの小国と同じような要素を部分的にたくさん持っていますので、それを結実させて大きな花を咲かせていくのが、次の我々のミッションなのかなと思っています。

1年後には「あのスクリーン=渋谷」の認識が広がる!

West:クックさんも海外のさまざまな都市をご覧になっていると思いますが、他の都市と比べた時に渋谷のまちはどのように見えますか?

Cook:日本、渋谷に来るとクリエイションの仕方も違う、モノの作り方も違う、まちづくり自体も全く違うので、単純に比べることは出来ません。ただ、私たちは渋谷からすごくインスピレーションを受けています。中でもインターネットの世界では今、ミートアップがすごく大切になっていますが、そのミートアップにふさわしい都市は、渋谷以外にないだろうと感じています。

West:外から見ても「インスピレーションを受けるまち」とのことですが、いよいよ今年11月に渋谷スクランブルスクエア第I期(東棟)の開業が迫っていますが、施設の中にはクリエイティブクラスを刺激する何か仕掛けやコンテンツはありますか?

Takahide:渋谷で一番高い建物として、新たな渋谷のシンボル、ランドマークになります。また、大規模複合施設として、一つの特徴は最上部に展望施設「SHIBUYA SKY(渋谷スカイ)」ができることです。日本最大級の屋上展望空間では直下にスクランブル交差点も見えて、渋谷の新たな観光名所になると思います。それも、スクランブル交差点だけではなく、東京スカイツリー○R、富士山まで360°パノラマビューで一望できるほか、来年に開催を控えるオリンピックスタジアムも間近に見えます。きっと今までにない刺激的なコンテンツになると思います。あと「ミートアップ」という点では、この施設の15階に「SHIBUYA QWS(渋谷キューズ)」という産業交流施設ができます。ここでは企業や大学の方、あるいは企業に属していない方も含めて、多様な⼈々がそこで交差‧交流し、、社会価値につながる種を⽣み出す場を目指しています。他の商業施設にはないコンテンツであり魅力だと思います。

West:渋谷スクランブルスクエアに入居できる企業は大企業が多いと思いますが、「渋谷キューズ」では大小にかかわらず、クリエイティブクラスの人々の出会いの場を提供していこうとしているわけですね。

Takahide:多様性、もっと言えば雑多なものの中から、いろいろなものが生まれてくるのが渋谷の魅力だと思いますし、その良さを失わないようにしないといけない。オフィスにしても渋谷スクランブルスクエアは基準階で800坪を超え、大企業に対応していますが、一方で渋谷には様々な規模のビルがあり、それらが混在しているのが渋谷の魅力なんじゃないかと。渋⾕ならではの多様な⼈々が年齢や専⾨領域を問わず集い、⾃発的‧創発的に“問い の感性”を磨き合うことで可能性の種を⽣み出すコミュニティを、私たちは「Scramble Society」と呼んでいるのですが、例えばスタートアップ企業と大企業がSHIBUYA QWSで出会い協働し、渋谷のソフトを育てていく。私たちは場やプログラムの提供を通じて、渋谷のソフトを支えていきたいと思っています。

West:これからの渋谷のまちづくりに向けて、力を注がなければいけないと思っていることは何ですか?

Higashiura:「100年に一度の再開発」と言われ、2019年までの渋谷はある意味、大きいもの、高いもの、コンクリートのものをずっと作り続けてきました。今年いくつかの大型複合施設がオープンし、その再開発が一息つきます。これからの渋谷は、もうちょっとソフトとか、グランドレベルで魅力を発信できる仕掛けなどに注力していかなければいけないと考えています。

West:「仕掛け」という点では、今日のキーワードになっている「ミートアップ」が生まれる場づくりも大事ですね。

Higashiura:渋谷にはイベントや会議を行う場所はありますが、残念ながら何となく人が集まって和めるパブリックスペースやオープンスペースは意外に無いんですね。これからの開発の中で、人がしばらく立ち止まり、コーヒーを飲みながら、本を読みながら、パソコンを広げて、人と人が交流できる空間が生まれてくるといいなと感じています。

West:高秀さんは、これからの渋谷に期待していることは何ですか?

Takahide:渋谷というと、「若い人のまち」「IT企業のまち」みたいな言われ方をしますが、そういう一つの価値観で見てほしくないです。若い人もシニアの人も、日本人も、海外から来た人も交じり合い、多様性というか雑多感というか、そこから生まれてくる活力がもっともっとまちを強くすると思います。渋谷からいろいろなものが湧き上がり、世界から注目されるまちになってほしいですね。

West:最後にクックさんにうかがいます。今後の渋谷に期待していることを教えてください。

Cook:形がかなり特別なので、(渋谷スクランブルスクエアの)あのスクリーン自体が、今後どんどん有名になっていくと思います。きっと海外からも「あのスクリーン=渋谷」という認識が広がっていくんじゃないかなと。1年後の変化に期待したいですね。また、この座談会では議題に挙がりませんでしたが、海外から見た視点を一つ加えるとすれば、「治安が良い」ということ。日本人は気が付いていないと思うのだけど、訪日した外国人はみんな共通して感じているはずです。私も毎回、日本に来るときは娘を連れて来ていますが、渋谷の中心地のホテルに泊まっていても、安心して出かけることができます。この規模の大都市で治安を保っている都市は他に知りません。日本全体にも言えることですが、大都市・渋谷がそのクオリティを保っていることはとても大事で、未来においてもその治安の良さを維持し続けてほしいし、大いに期待しています。

日本最大級の街頭ビジョン
“渋谷スクランブルスクエアビジョン”動画コンテスト開催!
『Motion Plus Design Shibuya Video Contest 2019』

一般社団法人渋谷駅前エリアマネジメントとMotion Plus Designは、渋谷スクランブルスクエア第I期(東棟)の新しいデジタルサイネージ「渋谷スクランブルスクエアビジョン」を活用した動画コンテスト「Motion Plus Design Shibuya Video Contest 2019」を開催。現在、公式ウェブサイトの中で動画作品を募集しています。応募作品の中から入賞作品10作品が事務局により選定され、11月より渋谷スクランブルスクエアビジョンで上映されます。なお、今秋に開催される「Motion Plus Design Tokyo 2019」のイベントにて、大賞作品の発表が行われる予定です。大賞作品に選ばれた方は2020年に開催される「Motion Plus Design 2020」イベントへ参加できる特典があります。

詳しい応募方法は下記の公式ウェブサイトをご覧ください。
http://motiontokyo.com/contest/
※動画作品の応募締め切りは、日本時間2019年9月30日(月)23:59まで。

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