レコメンド 今週、編集室が推薦するカルチャー

いよいよGWを間近に控え、渋谷の映画館でも話題作が続々と公開され始めています。「ゴールデンウィーク」の語源には、「1951年5月に上映された大映配給映画「自由学校」の記録的な大ヒットから、毎年同時期が映画PRの『黄金週間』とされた」という説もあり、期間中は1年の中でもハリウッド大作からミニシアター系作品までジャンルを問わず注目作が集まります。
4月25日から5月10日までの期間中、渋谷では合計106本の映画作品が上映されます。今回は、映画鑑賞を面白くする3つのテーマから、おすすめ作品をピックアップ。渋谷の映画館スタッフ、上映作の配給・宣伝担当者にそれぞれの見どころを教えてもらいました。

※当サイトで掲載中の期間中上映予定作、集計によるもの。イメージフォーラムフェスティバル2009を除いて、特殊上映や映画祭の各上映作を含みます。(2009.4.22現在)




暗闇で知らない人同士が1時間半同じ感情を共有するのは、映画館の醍醐味。明かりがついた時みんなが笑顔になっているような、そんなおすすめ映画はこちら。

©2009 Warner Bros. Entertainment Inc. and Village Roadshow Films (BVI) Limited. All Rights Reserved

グラン・トリノ 上映場所:渋谷東急
それは『グラン・トリノ』マスコミ試写でのこと。来場者は評論家やライターさんなど、“仕事”として映画を観る人達ばかり。皆さん、冷静に作品を吟味している……はずが、前半ではクスクス笑い通し、ラストでは場内一斉すすり泣き!冷徹(?)なプロの魂をも揺さぶる、笑って泣ける感動作を是非ご覧下さい。

渋谷東急副支配人、本澤栄さん


●もっとある、おすすめ「ヒューマンドラマ」映画

ミルク 上映場所:シネマライズ
実在したゲイ活動家の人生最後の8年

レイチェルの結婚 上映場所:Bunkamura ル・シネマ
結婚式で明かされる家族の傷と再生への道

映画は、舞台、テレビなどと並ぶ巨大エンターテイメント事業の1つ。鑑賞だけでは見えてこない、スクリーンの向こう側の世界を教えてくれるおすすめ映画はこちら。

 

フットワーキングス 上映場所:シアターN 渋谷
舞台はアメリカ、シカゴ。そのストリートから発生した新たなダンススタイル”フットワーク”を極限まで追求し、マドンナ、ミッシー・エリオットなどの大物ミュージシャンたちの公式ツアー・パフォーマーとして「ダンスと世界中を旅して歩く」という大きな夢を果たした二人の若者、キング・チャールズとプリンス・ジェイロン。彼らのチーム「FootworKINGz」とそのシーンをカメラで追ったダンス・ドキュメンタリーにしてサクセス・ストーリー。コネもお金もないストリートからショービジネスの世界での成功を夢見る若者にとって、必ずそのヒントを見つける事ができる映画だと思います。

音楽レーベル「RL66」、東海林修さん

●もっとある、おすすめ「ショービス舞台裏」映画

スラムドッグ$ミリオネア 上映場所:シネセゾン渋谷
インド経済格差を暴くアカデミー受賞作

アニと僕の夫婦喧嘩 上映場所:渋谷シアターTSUTAYA
落語研究会部員の大会出場奮闘記

渋谷エリアには、全22館の映画館が密集。ミニシアター系映画館は独自の視点で上映作を選び出します。個性派館の「黄金週間」ラインナップから、こだわりの1本はこちら。

 

四川のうた 上映場所:ユーロスペース
「長江哀歌」のジャ・ジャンクー監督が四川省の閉鎖される工場で働いていた人々の言葉から、中国の歴史のうねりを描いた本作ですが、語られるエピソードは初恋や、家族や上司との関係など極私的な事ばかり。知人の思い出ばなしを聞くように見ていると、ひとつひとつの言葉が胸に響いて、そのうちに中国の半世紀も見えてくる不思議な作品、必見です。

ユーロスペース、岡崎真紀子さん

●もっとある、おすすめ「個性派」映画

ウェディング・ベルを鳴らせ! 上映場所:シネマライズ
陽気で痛快なドタバタ珍道中

イメージフォーラムフェスティバル2009 上映場所:シアター・イメージフォーラム
アート系映画の新作、話題作を上映


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